口臭を発生させる場所とその原因は、次の3つと言われています。
(1)舌の上⇒舌苔(ぜったい)
(2)歯ぐき⇒歯周ポケットに溜まった歯垢
(3)虫歯⇒虫歯菌
「犯人」のいる場所がわかれば、対策も立てやすいですよね。
(1)舌の上にある「舌苔」
これは、食べカスの残りがアカのように舌の上に付着したものです。
間違った歯磨きやストレス・体調不良など心身の健康状態が低下した時に、この口臭を作りだす「犯人」が活発に動き出します。
舌苔があるとお口の中の環境が変化し、イヤな臭いを放つ悪玉菌が増えてしまうのです。
これをやっつけるためには、だ液の「お掃除効果」を利用するのが一番です。
舌苔を付着させない予防法や、付着した舌苔を取り除く方法はこちらを参考にして下さいね。
(2)歯ぐきにある歯周ポケットに溜まった歯垢
歯周ポケットとは、歯と歯ぐきの境目にある溝のことをいいます。
歯は歯ぐきとピッタリくっついているように見えますが、実際はわずかな隙間があります。
この隙間が2ミリ以下の浅い溝なら問題なし。しかし3ミリ以上になると歯周ポケットと呼ばれ、中程度の歯周病と診断されるのです。6ミリ以上の深い溝だと、かなり進行した歯周病です。
歯周ポケットがあると、そこに食べカスなどの汚れが溜まりやすくなります。それが歯垢となって、イナなニオイを放つわけです。
さらに進行すると歯ぐきに炎症が起こり、歯肉が腐ると口臭の原因となることもあります。
こうなってはもう手遅れ。治癒にも時間がかかります。
統計では、30代以上の約7割は歯周病(歯周ポケットを持つ)とも言われています。
お肌の曲がり角ではありませんが、30代を過ぎればお口の中の潤いだって低下します。だ液分泌が減ってきて、口臭リスクが高まるのです。
口臭予防を心がけるなら、定期的に歯科医院で歯のクリーニングを受けるようにしましょう。 (自戒を込めて!)
(3)虫歯にある虫歯菌
さすがに痛みがある場合は、あなたも歯医者さんに行くでしょうが、気をつけたいのは治療途中で放ってある歯や神経を抜いた歯。
痛みを感じないまま再び虫歯が進行して、口臭の原因となっているケースがあります。
歯医者さんによると、歯にかぶせた金属やブリッジも永遠ではなく、老朽化して穴があき、そこから食べカスが侵入して虫歯や歯周病を引き起こすことがあるそうです。
これは、なかなか自分では気づけません。
定期的なクリーニングの際にチェックしてもらうようにしましょう。
また、義歯も長期間使用すると、だ液やその他の成分が内部に浸透して異臭の原因となる場合もあるのだとか。
ニオイが気になるなら歯科医に相談し、再製するかセラミック製のものに作り変えるなどした方がいいかもしれません。
最後に「プラス1」として、喉の奥⇒膿栓(のうせん)を挙げておきます。
通称「臭い玉」と呼ばれ、2ちゃんねるでも一時話題になっていたので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
口呼吸や耳鼻科的疾患・気管支炎などが原因で扁桃腺の奥に細菌が付着、白い食べカスのような玉となって喉の奥に付着したものです。時には自然に取れて、お口の中にコロンと出てきたりもします。
これが異臭を放つことから、お口の中にトラブルがない人の口臭の「犯人」と言われる場合があります。
ただ、膿栓は健康な人の扁桃腺にもあるものです。そして、無理に取らずとも自然に取れてしまうケースが多いとか。
気になる場合は、イソジンなど殺菌効果の高いうがい薬でうがいをしてみると改善されます。
また、口呼吸の習慣を治す心がけも大切でしょう。
さて、あなたの口臭の「犯人」はどこにいそうですか?
それを探し当てることが、口臭解消の第一歩となります。